前回のブログの続きです。
さて、白扇酒造さんの”美味しさ”の要を握るキーパーソン、杜氏(とうじ)のお仕事現場へお邪魔しました!
杜氏が麹を作るお部屋に入ったらまずお部屋の蒸し暑さにびっくり!!この時のお部屋の温度は35℃、湿度70パーセントでした!
この日は本みりんに使う麹を作っていました。杜氏の服部さんが麹が出来るまでの工程を説明してくださってるんですが、サウナに入ってる感覚で、頭が服部さんの言葉を吸収してくれない!汗が止まらない😱💦恥ずかしい🥵😭笑
それでもすごく丁寧に熱心に麹について、杜氏の役割について説明してくれる服部さんに意識を集中!!
麹が出来るまでの工程、麹が出来るまでの時間、温度や湿度の管理、どれくらいの量をどれくらいの人数でお世話しているか、最終的な商品が本みりんなのか、甘酒なのか、酒なのかによっても、どのタネ麹を使おうか、どのくらいの麹菌を入れようか、麹の力価(お米の溶け方を早くするのか遅くするのか)を変えていて、そしてそれぞれの商品をどんな味にしたいのか(甘さがほしいのか、甘さは必要ないのか)によっても、強い麹菌を使おうか、弱い麹を使おうか、麹の配合を目指す味によって変えていて、これらすべての計算と調整を杜氏の知識と経験でコントロールしているんだそう。麹作りもジェラート作りと同じで、目指す味から逆算して黄金の配合バランスを計算することを学びました!
季節によって、そしてその日の温度や状態によって変動する状況に応じて、作り方を変えたり24h体制で温度調整したり、麹を均一に発育させるために、杜氏がすべて手作業で麹のお世話をしています。こんなに大量の麹相手にあんなに蒸し暑い部屋で。
杜氏のお仕事風景
杜氏が作った米麹、もち米、米焼酎を合わせてこの機械で本みりんを絞っています。
搾りたて本みりん
白扇酒造さんの商品はどうして格別に美味しいの?それは酒蔵が作る麹だから。酒蔵が作る麹は杜氏がすべて手作業で作る麹だから。手作業にこだわるのは、お客様のことを一番に想ってのこと。そんなお客様想いの白扇酒造さんの理念に杜氏と社員の皆さんが共感して機械が入らず人の手で作るから感動的に美味しい商品になってお客様に届けられるんだなって全てが繋がった気がしました。
都度都度変わる状態や環境に応じたひと手間が加えられるのは人の手だけ。
機械じゃ絶対に出来ない。自分たちが手を加えているから良いものが出来るんだ、って自信を持ってわたしに説明してくれる白扇酒造さん、大切なことを学ばせてもらえてとても有難いです。
そしてもうひとつ、これはわたしが実感していることだけど、
この人に喜んでもらいたいって誰かを思い浮かべながら作るから、少しでももっと美味しくしたいって作る気持ちが味を大きく変える。
誰かを思い浮かべながら作ること、それも機械には絶対に出来ないこと。
そこに美味しいの違いが出る気がしています。そう信じて日々ジェラート作りと向き合っています。
美味しいものが出来るのは、食べてもらう方を想いながら生産者さん自身が手を加えて作業をしているから。
それがすべてでした。
わたしも今後、自分が共鳴した生産者さんの商品をジェラートにして、こんな美味しい食べ方もあるよって気づきを共有できるジェラート屋を目指します。
とっても貴重なお時間とお話をありがとうございました😊